設備や構造の劣化で起こる不具合をご紹介しています

これで成功!大規模修繕徹底ガイド

マンションの劣化や不具合

購入した当初は外見もきれいで、最新の技術や設備が整っている新築マンション。しかし、時がたつとともに、いろいろな箇所の劣化や不具合が発生してきます。ここでは、マンションの構造体とマンション設備の劣化や不具合について紹介しています。

マンション構造体の劣化・不具合

マンションの構造体のほとんどは、鉄筋コンクリートで造られています。鉄筋コンクリートは、圧縮に強いコンクリートと、引っ張る力に強い鉄筋の両方の長所を持ち併せており、非常に頑丈。また、コンクリートの持つアルカリ性の性質が鉄筋をサビから防ぐという特徴もあります。
このように、丈夫な鉄筋コンクリートですが、やはり年月がたつにつれて劣化してしまいます。劣化の大きな要因の一つが空気中の炭酸ガス。酸性を有する炭酸ガスの働きにより、コンクリートが徐々にアルカリ性を失っていきます。すると、本来コンクリートのアルカリ性によってサビから守られていた鉄筋がサビて膨張。それによりコンクリートにひび割れ(写真1)が発生します。ひび割れが生じることで、雨水がコンクリート内部へと浸入。鉄筋のサビの進行が早くなる悪循環に。そのまま放置しておき状況が悪化すると、雨漏りや外壁落下(写真2)などの深刻な不具合につながります。長く安心して暮らすためにも、ひび割れの補修などを考慮する必要があるでしょう。

  • 写真1:内部の鉄筋がサビてコンクリートにひび割れが生じます。

  • 写真2:サビにより鉄筋が膨張。コンクリートがはがれ落ちます。

設備の劣化・不具合

マンション自体が劣化するように、マンションに付随している設備も当然劣化します。日常的に使用しているものだと劣化も早く、数年~10数年ほどでなんらかの不具合を生じる可能性が高いようです。設備によっては、住民に危険をもたらす場合もあるので注意が必要。
また、設備の物理的な劣化以外にも「社会的劣化」と呼ばれるものも。これは、現実と比較してマンションの設備が社会的な要求水準に達していない状況により発生。資産価値の低下につながることから、劣化の一つとされます。一例として、インターネットが普及した現代において、それに関連する設備が整っていない場合が挙げられます。
これらを改善するために、劣化が進んで不具合が発生している設備の交換工事や、マンション住民が快適に暮らすための、設備導入工事などが大切になってきます。

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